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コートを着て冬の外に出た 歯がガチガチとリズムを打つ そのリズムは二拍子だったり三拍子だったり まるで僕がモールス信号を送っているみたいだった つるつるの道路に車が立ち往生する…。 みんな手袋をはめている、一歩一歩寒さが僕の靴の先からしみ込んでくる 僕は君のアパートに向かう そして僕は万華鏡だった… 雪がレンズをぼかして像を歪め、君の唇が動いたとき 何を言っていいのかわからなかった その時僕は息の仕方を忘れ、言おうとしたすべてのことが、空言のように響く そして君の顔つきから、君が何を考えているのかはっきりわかった…。 「もう私たちは終わりだよね」 子供たちが車道に向かって坂を滑り下り 母親らをおろおろさせる 親たちは子供たちが動きが取れないほど重ね着をさせて、 声の周波数が高くなるまで表に出しておく、 そして僕もそこに置き去りにされた コートを着て冬の外に出た 歯がガチガチとリズムを打つ そのリズムは二拍子だったり三拍子だったり まるで僕がモールス信号を送っているみたいだった、自分に向けて |

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愛しい君も いつか死ぬけど 僕は君の後ろにくっついて 暗闇の中へと追っていくよ まぶしい光とかトンネルとか 白い門とかはないと思う ただ僕らはしっかり手を繋いで 小さな灯りを待つよ 天国と地獄がどちらもいっぱいになったとして 空室無しのネオンサインを光らせてたら 君の魂が旅立つときに、誰も傍に居なかったら、 僕は暗闇の中へと、君を追っていくよ カトリックの学校に通ったけど、そこはローマ人の掟のように冷酷で 黒い服を着たシスターに僕の手に青あざが出来るまで叩かれた 恐れこそが真の愛なのですと言われたとき、僕は一言も返さずに 二度とそこには戻らなかった 天国と地獄がどちらもいっぱいになったとして 空室無しのネオンサインを光らせてたら 君の魂が旅立つときに、誰も傍に居なかったら、 僕は暗闇の中へと、君を追っていくよ 僕と君はバンコクからカルガリーまで たくさんのところを一緒に見てきた 君の靴底が最後まで擦り減って 眠りにつくときが来ても なにも悲しむことはないよね だって僕らはお互いを支え合って もうすぐ真っ暗な空間に行くのだから 天国と地獄がどちらもいっぱいになったとして 空室無しのネオンサインを光らせてたら 君の魂が旅立つときに、誰も傍に居なかったら、 僕は暗闇の中へと、君を追っていくよ 僕は暗闇の中へと、君を追っていくよ |

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壺の上には海水の膜ができ 僕は遺灰を海に撒いたが 逆風で戻ってきて目に入り痛い 死んでも僕を苦しめる 生前のあんたがしたこと変わらない あんたは父親なんかでなく 種を蒔いただけと言っても言い過ぎじゃない 母はたった一人で苦労して僕たちを育てた あんたが私腹を肥やす金は 僕たちは見ることが無かった 13の時 デンバーの郊外にあるカトリックの教会で サンクスギビングの炊き出しの列に並んだ ボランティアの人たちは十字架を付けて ごった返す貧乏人らを迎え入れた ホールのテーブルには発泡スチロールの皿が置かれ、 安ワインの臭いと哀れさが漂う そして僕は思う、毎年思う、あんたのことを 僕らの幸運の数を数える時 そしてこんなところで何してるんだろうって思う時に あんたは家族というものに恥を塗った 牧師の話は長いが、 それについては一言もないから 僕は立ち上がって叫びたい 哀悼は静かに行われても、 スーツ姿で美辞麗句を並べ立てても僕は信じない 哀悼を述べる列には加わらない 父を悼む薄っぺらな言葉を並べはしない 父が死んだからって事実は変わりはしない 生きている間ゴミだった奴は死んでもゴミ野郎だ |
